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第10話 キッチン立ち上げ物語

目次

ルームツアー

キッチンにしたい場所とレンタルスペースにしたいところ

物件を見たら、工事で何をするか?想像する。

物件にある物理的な譲れない条件から、
やりたいことのリストアップと同時にやれることを考えることが必要になる。

工務店の方にお願いするのはいいが、
お金もかかるし、最終的に現場で動き続けるのは自分である。

工務店の方も商売なので、こちらの「やりたいこと」を引き出して
巧みな言葉で全部盛りを勧めてくる。

以前高木がお店をしていた時の工務店の方の背中を押す一言がこれだ。

「一生に一回のことだから後悔のないように、やりたいことは全てやりましょう」
どうしても外せないものは仕方ないが、ちょっと悩むくらいのことなら利益が出てからやればいい。

この場所を作るときは完全に金銭感覚がバグる。
これだけは覚えていて欲しい。

僕らの販売するお菓子たちは1個何円で販売するのか?
そして、その利益は何円なのか?
シュークリームを販売してもせいぜい取れて250円、その利益は100円もないのである。

ちょっとした工事で5万円とか跳ね上がるが、シュークリームの利益が仮に100円だったとしても(諸々考えるとそんなに利益は取れないけれど)500個販売しても、おそらくは足りないだろう。

とにかく、初めての工事依頼はお金がかかりすぎるので注意が必要である。

おそらく、最初の想いは「お菓子が作れて販売できたらいい」だと思うので気をつけてほしい。
もちろん夢の部分は叶えればいが全部盛りは考えものである。

オープンしていきなり。借金を返すことが目的になってしまうことはよくあることである。
何度も言うが高木はそれでしんどい思いをしてきている。
だから今回はなるべくお金はかけないでいると心を決めている。

今回の「譲れない条件」

譲れない条件があることでその現場のレイアウトが決まってくるので、
まずはそこをリストアップ。

共通の譲れない条件

  • 建物の入り口、階段の狭さ
    →搬入可能な什器(業務用の冷蔵庫やオーブン)クレーンを使うと費用がかさむ。
  • 日照の良さ
    →広めの窓と数、3階の天井の上が屋上。これは必ず部屋が暑くなるのでクーラー、電気代に気をつける
  • 電気の容量
    →ブレーカーというか配電盤を新しくする必要があり、これが結構高い
  • 入り口の場所と壁の場所(これはどこの現場でも同じ)

広い方の部屋

  • シンクの場所からの排水
  • 窓からの日光の入り、窓の位置からものが置ける範囲が決まる
  • 予算はいくらかはまだわからないが、和式トイレをどうするか?
  • スケルトン状態なので壁などはどうするか?
  • 床の状態

カフェ側の部屋

  • 電気の容量
  • 給水、排水の関係からどこにシンクをおくのか?
  • クーラーの設置場所も限られている
  • 扉の位置との兼ね合い

正直今回の現場の問題は、大体どことも似たような問題です。

・階段が狭いこと
・夏場の日の照り具合による暑さ
・トイレが古い
・両方の場所で許可をとるとなると結構費用はかさみそう。


単純に古い場所は安いことが多いが、工事費がかさむ

結局は何かを始めようと思うとお金はどうしてもかかる。
なるべく最初に抑えることにして、始めることが先決である。

よく町屋とか、古びた建物は良いなと思うことは多いんだけど、
古い建物は内装は作ることだけじゃなくリノベーションなども必要なので嫌がられる場合もある。
壊すところから始めるとなると、かなりやばい金額になる。。

大家さんもそのまま貸したいところ、安くしてその後仮に入った店舗が抜けてもある程度綺麗になっているから
次の借り手にはそれなりの金額が取れる、

とりあえず、動き出すことはできた

お金を借りるためにも事業計画を立てなくちゃ。
現場の掃除とペンキ塗り、それと並行して、事業計画を作りよろず支援拠点にまた行くのだ。
あと、ビジネス的な勉強やパソコンを使っていきたいとも考えている。

でも、事業計画書ってさ、
やってもいないことを、どうやって考えるんだよ。って思う。

何年もお店をしていても、正解を書くのではなく希望を書くということにどこまで意味があるのか?
ただ、漠然としている思いを第3者の人に見せてプレゼンすることには意味があると思う。

計画書を通りやすく書くことに意味はないけれども、
真正面から書いても、起業を簡単に考えてると思われるし。。

現実を最初に知るのはこの時です。

工事費等も書かなくてはいけない

問題の工事費とかも書く必要が出てきた。
見積もりを取るとしますか。

知り合いに頼んでみることに

歯医者の方の部屋のドアが欲しいので
とりあえず聞いてみたところ

なかなか返事がない。

で、結局ドア1枚頼んで取り付けるだけで25万円也。

だめだ、これでは全体するのにいくらかかるんだ。

全てぶっ込みの工事にしないと、

仲間と一緒に場所を作りたい。という気持ちがあったので知り合いに聞いてみたが、、
なかなか難しいことがわかった。

今回、建具屋さんと電気屋さん設備屋さんとかバラバラの依頼になりそうだった。
ところを電気屋さんにお願いして設備屋さんを紹介してもらうことにしていた。

知り合いに頼めないことがわかったので、ちょっと慌てた。
普通に見積もり依頼する時は「いつ頃金額わかりますか?」と聞いた方がいいだろう。

あと、知り合いにお願いする時も気をつけた方が良い。
個人の人は時間がかかる上に高額な場合がある。
友達でいる方が幸せなこともある。

モトヒロ

個人にお願いすると、
・その現場のためだけの仕入れの場合があるので割高になることも
・あまりに安いと、相手の負担も大きくなりその後疎遠になりがち
ってこともあるんですよね。

こちらも人生をかけて真剣なので、ある程度の実績がありプロならいいが、、

工事が進むといろいろ言いたいことが出てくる。
その時に近しい人の場合は無理を言いにくくなることがある。
結果、疎遠になる覚悟が必要になる。

ということで、再び不動産屋さんへ

前に言っていた、商工会議所から紹介してもらおう。と言っていたのは、こんな場合にも生きてくる

「地域の工事してくれる人を紹介してください」

普通に紹介してくれるのだ。当たり前だけど。

これで単純に紹介してほしいという話だけではなくこちらの要望も付け加える必要がある。

  • 少しでも早く工事を終わらせたい
  • 前回の人がこんな金額で高いと感じたので、これよりも安くして欲しい
  • 自分も一緒にやるので、少しでも削減したい
  • 難しいと感じている、今回の現場のポイント
  • 電気屋さん、設備やさんは決まっている

などである。
とにかく一斉に見積もりを依頼することになる。

もう立ち止まれないところにきている。

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